12月30日(土) ブルース・セッション
 
だめだ、全然片づかない。大掃除、年内無理。なんたるエンディングの20世紀。
 昨夜は、夜11時に片づけを中途半端にやめて、近所のGOLDEN BATにブルースのセッションに
ギター一本抱えて参加しに行ってしまった。スゴイ人。立ち見まででてギッシリ。演奏に参加する人もかなりいるが
単にこのセッションを楽しみに来ている人がこんなにいるとは。今までに最高。セッションリーダーの
ツツミ君(t.sax)の仕切が非常にうまく、年齢も職業もファッションも全然違うまったく知らない同士が
「ブルース」という共通項で一緒にセッションし、盛り上がるというのは、結構素晴らしいことだと思う。
 踊り出す人がいたり、ヤンヤの盛り上がり。これは絶対テレビ的にネタになるが放映されないで欲しいぐらいだ。
人がいっぱい来て、今みたいにできなくなるから。なんて。でも、ブルースという音楽が極東のこの国で
こんな形で愛されているのは面白いことなあ、と思う。ずっとギターを弾いてきてよかった。
 セッションで知り合い、このセッションの時しか顔を合わせない知り合いができてきたことも嬉しい。
 最後は異常に盛り上がった「ストーミー・マンデイ」と「エヴリデイ・アイ・ハヴ・ザ・ブルース」、
汗かくほど盛り上がってしまった。最初は遠慮気味に弾いていたけど、受けたもんだから、最後はもうドラムに身を任せて
サックスと絡みつつ思わず弾きまくってしまいましたね。最高に楽しかった。
 今年はこれで終わり。
 と言いたいところだったけど、そのまま仕事場に帰って、ボクの切り絵展をやっている近所のAndeuxに
行き、店長の誕生日(30日)を突然祝う、というQ&Wのアコースティックライヴをやる。前からここでも
やろうか、と言っていたので、丁度いい機会なので、店長に断りなく(と言っても客が身内だけになるのを待って)、
4曲ほどふたりでマイク・アンプナシで演奏する。これが本当の歌い納め。でも待ってるウチに
結構飲んじゃって酔っぱらって演奏したから、単にアリガタ迷惑だったかもしれない。

そういうわけで、今日は自宅と仕事場の大掃除にならない大掃除を途中までやって気がつきゃ深夜。へとへと。
こんなの書いてる場合じゃない。知ってる。

12月29日(金) イラスト
 2点。忘れていた。最後の仕事。自分の文章に付けるモノなので、気楽。
 でもそのあと地獄の仕事場整理。本気でやったら一週間はかかるな。ううう。

12月28日(木) ライヴ
 小さなお店にたくさん来てくれて、感謝。打ち上げは忘年会の様相を呈し解散は朝5時。
 
 夕方、リハーサルを終えていったん仕事場に帰ってきたら(ライヴハウスは隣の西荻窪)、
みうらじゅんから電話。でた瞬間「あ、もうでたよ」「いるんだ」「わはは」という明らかに安斎肇と
すぐにわかるレッドマン泉晴紀の声がして「おめでとう、なにしているの」という。
「今赤坂の方にいるんだけど、来ない?」「成人式も近いね」??あ、そうか、ラジオの収録だな、
と思って「いいの?そういうこといって」とか話を合わせる「年末はラジオの収録行けなくて
ゴメンね。今日これからライヴなんだ」全然話がおかしい。そしたら「これ、今流れてるんだよ、
放送中なんだから」とか言われる。「今なだらだら話していていいの?」というと、みうらくんが
「いいの、たいっへんなんだから、2本録りで」いいんだろうかそんなこと言って。
まあとにかくそんなことで電話を切ったら、すぐあとディレクターから電話があり「今のカット無しで
全部放送されるんですけど」と言っていた。ハラハラしただろうなあ。

12月27日(水) 掃除
 
あと年内の原稿の締切はとりあえずひとつ残すのみとなったところで、仕事部屋の汚さは限界を超え
プチ大掃除で日中を潰してしまう。捨てて売って、なお本棚一個分の本が床に積まれている。あと写真と譜面と額。
 終わったら疲れて原稿書く気にならず、床屋に行って散髪してきた。
 床屋で眠くて眠くて首ががくがくして理髪師がちょっと不機嫌そうだった。
 
 明日のライヴのリハーサルは夜中の12時半から2時半。アコースティックでシンプルに20世紀の
最後を締めくくるつもり。いい歌馬鹿歌取りそろえてまってます。皆さん来てね。初めてでもひとりでも歓迎です。

12月26日(火) 河崎実
 友人の監督河崎実さんから著書『ウルトラマンはなぜシュワッチと叫ぶのか』(メディアワークス)が
送られてきた。読み出したらこれがすごく面白い、彼もまた馬鹿でよかった人だ。なんでも、ウルトラマンは
実際にテレビではただの1度も「シュワッチ」とは言っていないそうだ。最後の「チ」を付けたのはなんと
マンガ家の永井豪さんだという。「ウルスラマン」というパロディマンガで書いたのが広まったそうだ。
 河崎さんはあのウルトラマンの声を実際に発していた役者さんに会いに行ったり、とにかくウルトラ馬鹿ぶりが
実に気持ちよい。ウルトラマンをずっと卒業しないで大人になったことを微塵も恥に思っていないどころか
「こうして私のウルトラ人生は始まったのである」全然オタクっぽくない能天気ぶりが気持ちイイ。

12月25日(月) 失敗
 
スティングを苦労して切ったのだが、失敗。結構苦労したので破り捨てようかどうしようか迷ってる。
絶望的な気分。泣きたくなる。すぐ精神状態って作品に反映する。
 調子づくとこういうことになる。51人目だった。100枚まであと50点。修行だと思ってやってる。
 というか、100枚目までは練習で、そこから本当の自分の作品になるような気がしてきた。わかんないけど。
 写真に落書きする仕事をやり始めたら夢中になる。編集者に見せたら「く、クダラネー!」といいながら
大笑いしてくれた。うれしい。クダラナこそ我の望む賞賛の言葉。

12月24日(日)メリー・クリスマス
 仕事しています。
 でもなんかクリスマスにも飽きてきたなあ。負け惜しみか。
 世界の皆様、この場を借りてメリー・クリスマス。
 パリの彼女、ベルリンの彼、マレーシアの彼女、アラバマのアナタ、サンフランシスコの彼女、
ブルックリンの夫婦、マンハッタンの君、えーと、えーと、オーストラリアのお前も、元気ですか?
 そしてキリスト教徒でもなんでもない日本の多くの皆さん、よくわからないけど
メリー・クリスマス。
 さて、明日のアサイチ〆切の原稿。そのあと今夜は誰を切ろうかな、誰の顔を、カッターで。
 ほとんど通り魔だ。

12月23日(金) キヨシロー と ライトニン・ホプキンス
を切った。知人の誕生日で、小さなキヨシロー。ライトニンは全然読者が違うパソコン誌のマンガの中に
入れるため。何度聴いてもライトニンの「へっへっへ」という笑いは最高。本物のちんぴらって感じ。
でも生ギターのグルーブ感、スゴイ!「MOJO HAND」は大学1年の時ブルースにのめり込むきっかけとなった1枚。
 昨日今日とアシスタントの糸井君が来てくれてずーっと仕事手伝ってくれて大助かりなので
ビール券とかビールとか重いものごっそりやる。仕事場の玄関少しすっきり。でも仕事場は豚小屋化進んでいる。
 豚小屋の中にいる自分はたぶん豚化が進んでいる。大変だ。
 豚小屋を中抜けして近所のスタジオで久しぶりにwakaとリハーサル。28日の西荻窪のアコースティック
のライブ、面白いからみんなできてね。そのあと居酒屋で飲みましょう。20世紀最後、とかいって。
初めての人も気にしないで来ちょーだい。

12月21日(木) ピカソ
を切った。知人に頼まれて。吉祥寺のラパン・アジルというレストランにおかれる予定。イイ店です。

12月20日(水) クラプトン
を切った。友人に頼まれ。今やすっかりおしゃれ野郎だ。

12月18日(月) イラストの仕事も切り絵で
 講談社の「イン・ポケット」のカットの仕事で王と長嶋を描かなきゃいけなくて
「えーいついでだ」と切り絵でやって大失敗。そんなに切りたくもないものを切ろうとしたからか
偉い時間がかかった上、失敗だらけ、切り離れだらけでボロボロ。うかつなことするもんじゃない。

12月17日(日) 切り絵展
 吉祥寺のAndeuxで何となく始まった。仕事場のお膝元なので、「オープニング!」という緊張感ゼロ。
 だって、まだまだ新作を作っているんだもの。今日から日曜日も店を開けるようになったので、
年内は29日まで無休。ぜひ小さな忘年会に。今日は、グレン・グールドとシド・ヴィシャスという新作を
切っていった。すごい取り合わせ。昨日はエルヴィス・プレスリーを切ったし。仕事が終わったあと
切り絵を作って、うまくできてそれを持って店にいってビールとか飲むのは気分がいい。失敗したときは捨ててやけ酒。

12月16日(土) ニール・ヤング
のニューアルバムが出たので即購入。前作「シルバー&ゴールド」はアコースティックで極上だったけど
(ボクにとって)、今回は爆音ライヴ。しかもボクがやって欲しいような曲が多くてうれしい。
特にボブ・ディランの「見張り塔からずっと」は嬉しかった。「カウガール・イン・ザ・サンド」がなんと
18分、というのも昔のCSNYの「サザン・マン」の長い長い演奏を思わせ、しかし素晴らしい演奏。
ニールのギターって、ハチャメチャだけどすごくイマジネーションに溢れていて、ある意味ジャズ的ですらある。
 実は1月16日にロフト・プラス・ワンで、滝本淳助スペシャルバンドのライヴが企画されていて、
ボクはエレキギターと現場監督を頼まれている。タキモトさんはドラムで、ほかになんとOTO(!)とか
ヒカシューのサックスの野本さんとか予定されていて、どうせだから爆音アナーキーなセッションにしようと思っていた。
自分のバンドでもできないようなハチャメチャをしてみんなをビックリさせようと(照明?はしりあがり寿だし)
思っていたので、そういう気分にドンピシャリときたぜ。自分のバンドではできないようなことをやる。
 ニールヤングの最近のライヴでは、ボクの大好きな「ウインターロング」をやって、「WARDS」とか
「ウォーク・オン」とか「Tonight's the night」なんかをやって「メロー・マイ・マインド」で終わるという
まさに今の自分がやって欲しい曲ばっかりらしく、非常に勇気づけられる。
 そんなわけで、1月16日はトークなんかもあるようだけど、ぜひ来てください。

12月15日(金) なんだか高いワイン
を飲んだ。おいしかったけど、そんなに高いというのはおかしいと思う。
自分は食べ物の話をするとき、ついラーメンの話をたとえ話にしてしまう。
たとえばどんなに美味しくても一杯25万円のラーメンは食べたいと思わないし、どう考えても25万円の
ラーメンがそんなに美味しいと思えない。「高くてうまいのはアタリマエや、安くてウマイのがええんや」と
いう大阪人の考え方には全面的に同意しかねるが、相応の値段はあると思う。だって食べてなくなる食べ物だもん、
数時間後にはウンコになる。
で自分の考えるラーメンって、一口食べた瞬間「うまい!」というものじゃなくて、一口目はインパクトがあまりなくて
二口目もなくて、ずーっと食べて気が付いたらスープも全部飲んでしまって、それでも「結構うまかったかも」
ぐらいの感想で、だけどなんか忘れられなくて、しばらくして食べに行って「そうそう、この感じ」とかって
思って、数回そんなことをするウチに、食べ終わったとき頭の中に「つづく」という文字がでるような
そういうのが本当に自分の好きなラーメンって感じがするんですね。「つづく」が出ないと。
美味しさの正体が永久に見えないようなものが一生好きな食べ物のような気がする。
25万円もするものはそんなに何度も食べたり飲んだりできるわけないから、やっぱりダメ。自分にとって確かに美味しい、
という判断ができない。一回ぐらい飲んだだけでは。

12月13日(水) 出版記念会
 講談社新書から「ビートルズ〜20世紀としてのロック」(和久井光司・著)が出たので記念イベントがあり
出た。ボクは表紙と中に切り絵を描いている。21世紀は切り絵作家を名乗ろうかこうなりゃ。
 ボクはギターで何曲か弾き語りした(「ABCの歌ビートルズバージョン」とか)。
 でもイベント中、著者と某雑誌の編集長2人がトークするコーナーがあり、ビートルズのいわゆる
イギリス原盤の話になっていったらもう大変なディープなマニア話になってしまい、5分ぐらい眠ってしまった。
 大半がボクには全然わからないジャケット違いの話とかで「イギリス版ってビニールコーティングがされていて
写真がちょっとしっとりしてるでしょ」「そうそう!レーベルのインクの盛りが違う感じ」なんていう細かい話で
それこそ盛り上がっいる。一番笑ったのは、某編集長が役得でキングクリムゾンのロバートフィリップに
インタビューに行った話。編集長氏、クリムゾンのイギリス原盤のとっておきのものを持っていったんだそうだ。
 そしてそれをロバートに見せて、サインをたのんだところ、でっかくサインを入れた上、ジャケットの
自分の顔写真の部分にサングラスを落書きしたという。その話のオチがどう来るのかなあ、と思ったら
「もう、俺、首締めてやろうかと思いましたよ!ものすごくきれいなジャケットだったのに!」だって。
 ミュージシャン本人のサインよりジャケットが大切という。どうなっちゃっているんだろう。
 でもそういう雑誌の読者も特殊で投稿で「カラーページにアーティスト写真を載せないで下さい。
カラーはジャケットとレーベルのために」というのが来るんだそうだ。すごい世界。

12月12日(火) 植木等
 ちょっと真面目っぽい切り絵が多くなってしまったので、唐突に植木等の顔を切り絵にした。
 ジェフ・ベックからセルジュ・ゲンズブールと切って植木等というのも変だ。
 ヘップバーンとブルース・リーはそれぞれ30分ぐらいで切った。数切っているとさすがに早くなる。
 ミュージシャンに限って切っていたのだが、ここに来ていろいろ切り出した。
 来年の1月中に100人切ろうという目標を立てた(あーあ、書いちゃった)。今売れちゃったのも含め37人。
今週末から近所のワインバーAndeuxで切り絵展を開くことになっているんだけど、もう始まっている状態。
というか、ほぼ2日に1点新作が飾られていっている状態。1月末までやっているので新年会、忘年会にぜひご来店下さい。
 切り絵原画も、それのレプリカ(高品位出力紙)も販売します。毎晩のようにボクも行ってるし。

12月11日(月) 奥多摩
 
BS日テレの仕事で奥多摩の小学校に行く。朝7時新宿集合は早い、早すぎる。
 東京最後の木造校舎ということだが、外見的には屋根は瓦からトタンに変わってるし窓はアルミサッシ、
木造部分もクリーム色に塗られているので、思い描いていたような木造校舎ではなかった。
 でもひとたび中にはいると、廊下といい階段といい、まさに昔の学校。階段なんて、子供の頃に
忘れ物をして取りに行ったときに怖かった雰囲気がビンビン。ボクは33年生まれなので木造校舎から
鉄筋校舎に移行する過渡期に小中学校に通っていたので、ぎりぎり懐かしい。でもこの学校の生徒は
全校生で9人だった。壁には「休み時間にはなるべく外へでて遊ぼう」とか貼ってあり、なんか胸がきゅんとした。
 番組はここで昔の給食を食べる、というもので、出演者の年齢によって少しずつ給食が変わっていくのがミソ。
 ボクはぎりぎりで脱脂粉乳を飲んでいて「ソフト麺」を食べていない。もちろんご飯はでていない。パンのみ。
 脱脂粉乳はまずかった。臭かった。脱脂粉乳とおでんとパンとみかん、という滅茶苦茶な組み合わせや
鯨カツとコッペパン、揚げパンなど、時代を追って5食食べた。初体験のソフト麺は変な食べ物だった。
ビニール袋の上から麺を指で潰し切って半分にする、なんてずいぶん乱暴で行儀の悪い感じがした。
 ポストペットのおやつにある「ミルメーク」にいたってはもう全然知らない。
 ボクが小学校の時一番苦手だったのはアジフライ。まずくて飲み込めなくてなのに小骨があって拷問だった。
 でもパン以外のものを残すことは許されなかったので涙を浮かべて食べた。鯨カツは出なかったけど
「鯨のノルウェー煮」というのが変わりに出て、結構好きなおかずだった。
 この日食べたカレーシチュウは当時の味そのままで美味しかった。でも給食のおかずの全体の印象は
「何を食っても味にパンチがない」という結論に達した。
 でも今の小学校の給食ではビーフストロガノフやクラムチャウダースープ、チキンの照り焼きナントカソース
何ていうのがでるというから驚きだ。でも時代はビンボーな方が面白い、というのをやっぱり感じてしまう。

12月8日(金) うっそー!
 10日も日記を書いていなかったのか。久しぶり。今年はもう、暇ある限り切り絵を切ってる。
 修行みたい。今日はジェフ・ベックを切った。公演、行きたかったあ!最新アルバムも好きだし。
 昨日は美學校の前に打ち合わせがあり、そのあと時間があったので神保町の「伊峡」でラーメンを食べた。
東京の普通ラーメンの代表と考えています。この380円の普通さ、10回ぐらい食べないとわかってこない
おいしさが、今自分に一番丁度イイ。ラーメン食べて「レンゲ下さいー」とかいうと「ウチはワンタンの時しか
レンゲは出さないの!」とぴしっと言われる。店の佇まいも好き。今度は寒い日にタンメン頼もう!

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